1.8M WIDTH HOUSE

東京都心の間口2.5m・奥行11mと非常に細長い、いわゆるウナギの寝床と言われる狭小地における、夫婦2人+猫2匹のための住まいです。

小さな居場所が、様々な床レベルに展開する空間をデザインしました。各スペースは、居住可能な最小限のサイズを追求しています。2つの壁の間に床が浮いているような構成とし、その隙間から限られた間口の中で、光と風をより多く取り入れられるように配慮しました。

空間を可能な限り有効に使う方法として、構造や設備をできるだけ小さくコンパクトに納めるよう、様々な技術的工夫を行いました。床は、足場板が積層した表現とし、木材の荒々しい質感により存在感が際立ちます。壁・天井は、大理石の骨材入のニュアンスがある塗装とし、時間や季節ごとに光と共に色味や表情が変わることで、空間に彩りを添えます。床の間から差し込む光や見える空が閉塞感を和らげ、深みのある落ち着いた色の壁が空間に奥行を与えます。

所在地
東京都豊島区
用途
住宅
竣工年月
2012年4月
規模
地下1階 - 地上3階
構造
鉄骨造
敷地面積
29.28 ㎡
建築面積
22.25 ㎡
延床面積
80.42 ㎡
建物高さ
9.8 m
写真撮影
傍島 利浩