都心の公園の風景と共に趣味を楽しみ、人生の後半をゆったり過ごす夫婦のための戸建住宅です。
前面道路を挟んで対面する公園を望む大きな開口と、その方向へ突出したバルコニーが特徴的な外観となっています。大きな片持ちのバルコニーは、西陽を和らげる深い軒としても機能し、額縁のように公園を望む方向へ視線を誘うと共に、通行人の視線を遮る役割も担っています。
断面構成はスキップフロアとし、それをつなぐ中心部分に階段を配しています。トップライトの下に展開するこの階段は、ルーバー状の手摺に支えられて浮遊し、両側に展開する高さの異なるスキップフロアをつなぎ光と風を隅々まで運びます。 住まい手は、この階段を移動しながら各フロアにアクセスし、室内から視点の異なる公園の風景を楽しむことができます。
外壁には外断熱を採用し、建物全体を様々な環境から保護しています。流動的な空間をつなぐ階段が、各階南北に設けた開口から取り込む空気を集めて上部から換気する煙突効果により、建物全体の空気を循環し温熱環境を快適に整えています。
厳選された無垢の木材や天然石等を採用し、長く使い続ける中で味わいを増していくことを期待しています。天然素材の質感と落ち着いた色合いが、緑豊かな景観と調和を生み出しています。
